2022年4月1日(金)に、機関誌、マンスリースズキに加えて、またひとつ新しいスズキのWebマガジンがスタートします。
このWebマガジンを通じて私たちが皆様にご提案したいのは、スズキのアイディアを土台とした、実り豊かな暮らしです。タイトルは、
「楽器の習得」という枠も飛び越え、より幅広い分野・領域で、日々の生活に役立つ情報や、学びの楽しさをお伝えしたいと思います。
特に、3つのキーワードを軸にして、様々な視点から、スズキに参加する皆様の日々の活動を応援してまいります。
1.スズキをもっと生活に
教育法としてのスズキ・メソードは、楽器の習得や幼児教育の域にとどまらず、本当に様々な可能性を持った学習法でもあります。
年齢を問わず、また学習という枠も超えて、もっと身近なところにも、スズキのアイディアが役立つ場面が沢山あります。
それはスズキ・メソードが、人間の能力の向上の仕組みをこの上なく活かしたものであるからに他なりません。
視点を変えて、楽器を置いた普段の暮らしに、このメソードのエッセンスを応用することで、生活の中のちょっとしたものの考え方や行動が、もっと自分を高めてくれることに変化するかも知れません。
いつもとは少し違った見方でスズキを認識し直すことで、普段の生活がより豊かになるよう、情報をお届けしてまいりたいと思います。
一方、学習の面ではさらに、音楽はもちろんのこと、音楽以外の分野にも幅広くアンテナを張り巡らせ、教科や分野の枠を超えた様々な視点から、学ぶことの楽しさや面白さを、その道の「詳しい方」「スペシャリストの方々」にお導きいただきます。
またそうした題材は、大人向けのみならず、生徒さん向けの内容も充実させてまいります。
このキーワードからの今後の掲載予定は…
2.スズキをもっと科学的に
エビデンス(evidence)という言葉をよく耳にするようになりました。「証拠・裏付け」といった意味合いの言葉ですが、近ごろでは、物事を決めるときにも、単純な類推や浅い知識、直感だけで決めつけてしまわず、科学的な実証や論拠、つまりエビデンスを下敷きにした「理に適った」考え方や判断、行動をしていくことが常識となりつつあるようです。
では一体、スズキ・メソードにはどんな科学的エビデンスがあるのでしょうか?またそうしたエビデンスをベースにして、今後スズキにはどんな発展の可能性があるのでしょうか?
また、これからの未来にどんどんと明らかになっていく新しいエビデンスから、私たちは何を学びとり、スズキ・メソードの活動に取り込んでいくことが出来るのでしょうか?
この誌面では、様々な専門家の方々への取材や寄稿を通じて、その研究の一端を皆様と一緒に垣間見させていただきたいと思います。
それらはきっと、普段のご自宅でのお稽古や練習を、さらに自信を持って、効果的に進めるための栄養素となるに違いありません。
このキーワードからの今後の掲載予定は…
3.スズキをもっと皆さんと
機関誌などに関するアンケートでは皆様からいつも様々なご意見を頂いておりますが、この場ではそれをさらに一歩前に進めて、誌面のいくつかは読者である会員の皆様と一緒に作ってまいりたいと思います。
テーマに沿ったアンケートや、記事の執筆者へのご質問、また取り上げてほしい内容など、随時フォームを通じてお送りください。頂いたお声を基に、このWebマガジンもどんどんと成長と発展を続けます。
日々の気付きや疑問、アドバイスなど、スズキで繋がる “ファミリー” として情報を「共有」し、互いを「応援」し合い、学び合い、育ち合いましょう。
この誌面を通じて、お読みいただく皆様の世界観と同時に、スズキ・メソードのもつ可能性も拡げていくことが出来れば、この上ない喜びです。
スズキが音楽家を育てることを第一義としていないことはご承知のとおりです。
メソードの基本土台として、出来るだけ良い環境を作り、知らず知らずの内に高い目標を設定したり、より向上心を育んだり、周囲の良いお手本から学び感じとることを大切にしていますが、それは何も楽器習得や音楽という限られた範囲に留まることではありません。
また、表面的な知識だけではない、積み重ねた訓練から培われた本物の「勘」を養い、育み続けることを大切にしてもいます。
この新Webマガジンが、あたらしい積み重ねのきっかけや、すでに育ちつつある能力をさらに伸ばす後押しになることを願っております。
2022年3月25日
編集部一同