第3回「子どもの言葉の発達」
小児神経科医
植松有里佳
こんにちは。私は宮城県仙台市で、4歳の娘と共にヴァイオリンをご指導いただいております。私は、神経疾患や発達障害などを専門に診療する小児科医をしており、前回は「子どもの運動発達」についてお伝えしました。今回は「子どもの言葉の発達」についてお届けしたいと思います。
生まれてから1歳のお誕生日の頃まで
ひとは、平均的には生後3~4ヶ月で首がすわり、7ヶ月でお座りができるようになり、1歳を過ぎると一人で歩くようになります。お座りがしっかり安定してくると、座った姿勢で相手の目を見て、伝えようとし、関わろうとするようになってきます。まだ言葉にならなくても、気持ちを伝えるために小さな声をだすこともでてきます。
このように、1歳のお誕生日を迎える前までの時期は、最も大切なコミュニケーションの手段である非言語性のコミュニケーションを育む時期です。そしてそれが十分に育まれると、1歳をすぎて、伝えたい気持ちが、意味のある言葉となってでてくるのです。このように、運動機能の発達と言語機能の発達は密接に関係しています。
1歳以降の言葉の発達
プロフィール
植松有里佳
4歳の女の子の母。小児科医。専門は小児神経学で、神経難病からてんかん、発達障害まで幅広く診療している。
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