2024年の夏期学校期間中に行われた江口有香先生のインタビュー、最終回の今回は番外編として、江口先生が担当されたクラスの皆さんから寄せられた質問への回答集をお届けいたします。
この時に江口先生が担当されたのは、バッハ作曲:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 全楽章のクラスでした。ヴァイオリン科の卒業検定においては研究科Aの卒業課題曲でもありますので、生徒の皆さんもひときわ熱心に先生のご指導を受けていらっしゃいました。
江口先生のレッスンは、先生から生徒への一方通行的なものではなく、常に生徒さんたちへ問いかけをし、皆のやりたい音楽を実現するために必要なことは何かを一緒に考える、双方向的で創造的なものでした。たった一日で、生徒さん全員のお顔とお名前を憶えられていたこともまた、とても印象的でした。
このようにレッスン初日からコミュニケーションにあふれていたこともあり、教室の中は程よい緊張感と適度な安心感にあふれ、この記事にある質疑応答のための時間がもたれた最終日には、生徒さんたちと江口先生の距離はとても近くなっていました。次々と飛び出す多彩な質問からも、きっとそれが感じられると思います。
質問はすごく沢山いただいたのですが、編集部で抜粋してお届けいたします。
プロフィール
江口有香(えぐち ゆか)
1978-1984、スズキチルドレンの一人として世界各国で演奏する。桐朋女子高等学校音楽科に在学中、第55回日本音楽コンクールヴァイオリン部門にて第1位(1986年)。その後渡米し、インディアナ州立大学音楽学部に入学。文化庁派遣研修生として、また、Josef Gingold 奨学生として学位及び performance certificateを取得。在学中にワシントン国際コンクール第4位(1991年)。同大学を卒業後、同年パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール第3位(1993年)。帰国後は、ソロ活動の他、アンサンブル活動や後進の指導にもあたるなど、幅広く活躍。
2006年~2011年、トウキョウ・モーツァルト・プレーヤーズ・コンサートマスター。
2007年~2014年、日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター。
2013年に「東京トリオ」を結成(Pf.鳥羽泰子、Vc.江口心一)。
ソロ活動や室内楽活動にも取り組んでいる。
2015年より、ニュージーランド交響楽団アシスタントコンサートマスターを務める。
2018年より才能教育研究会特別講師。
ニュージーランド在住。 これまでに、ヴァイオリンを蔵持典与、安田廣務、故・鈴木鎮一、故・小林健次、故・J.Gingold、 故・F.Gulli 、 Yuval Yaron、室内楽を 故・J.Starker, 故・G.Sebok各氏に師事。
