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スズキ的LifeHucks ~生活の中にスズキを~3

2026 1/09
スズキ的LifeHacks
スズキ・メソード 中高生から 子育て 学び 自己啓発 親子で
2026年1月9日
Fruitful編集部

3.「練習」を深掘りする

新年あけましておめでとうございます。本年もFruitfulを何卒よろしくお願い申し上げます! 2026年も、皆様の生活にプラスになる情報をどんどんと発信してまいります。

さて今回のスズキ的LifeHucksは、前回と前々回にお届けした「繰り返し」と「目標設定」を包括するトピック、「練習」について考えてまいりたいと思います。

これまでの内容と重複するところもございますが、大切なことを何度も別角度から確認し、強固にしていくのも正にスズキ的な発想です。どうぞ最後までお付き合いください。

Contents
  • 玉入れとフリースロー
  • 2つの競技の練習の差
  • 再現の先に
  • 応用を効かせる
  • レベルが上がって気がつく基本の重要性

玉入れとフリースロー

幼稚園や保育園、あるいは小学校の運動会の定番種目に「玉入れ」があります。みんなで籠の下に集まって、地面に散らばっている玉を夢中になって拾い上げては、籠も見ずにとにかく上空にどんどんと放り投げる! そんな光景を、多くの人が思い浮かべることができるでしょう。

前日までの練習では10個入れられた子も、本番では3つ程度だったり、あるいは練習でちっとも入らなかった子が、本番では見事にたくさんの玉を入れることができたりと、小さい子たちならではの結果も想像することができます。

一方で、バスケットボール選手のフリースローを頭に思い描くとき、そこにはしっかりと狙いを定め、普段から積み重ねてきた感覚を信じ、集中して一本をスッとリングに向けて放つプレーヤーの姿が想像できます。

もしも仮に1投目がほんの少し右に逸れてリングに嫌われ跳ね返されたとしても、2投目ではそれを左側へと修正し、きっちりと一点は確保する、そうした場面もよく見られます。

さらにこの一投のフリースローの背後には、何千本、何万本と打ち込まれてきたであろう練習の姿までも見てとることすらでき、当たり前のように見えて当たり前でない、裏打ちされた何かを感じる方も少なくないはずです。

この二つの競技の「練習」は、言うまでもなく全く質が異なります。同じく球状のものをバスケットに入れるゲームであるにせよ、例えに出すにしても両者の違いが極端すぎて、比較にすらならないかもしれません。

2つの競技の練習の差

しかしながら、敢えてこれを分析して考えたいと思います。考え方をフェアにするためにここでは「玉入れ」も「バスケットボール」も、ある程度の年齢の人、例えば高校生ぐらいが行う、という前提にしてみましょう。

まず「玉入れ」ですが、これは大抵の場合、短い時間内にできるだけ多くの玉を籠に入れ込む競技です。しかも部活などで何年もかけて毎日練習するような競技でもありません。ですから、数日間の練習でも本番でも、「数打ちゃ当たる」方式をとることが一般的でしょう。わしづかみにして放り投げた玉が、籠に入ろうが入るまいが構わずに、何度も拾っては投げるを繰り返すことで、なんとなくコツがつかめてきて、そのうちに上達するかもしれません。

一方、バスケットボールのフリースローは、常に同じ位置から同じフォームで、何度投じてもボールがバスケットに吸い込まれるように繰り返し練習し、再現性を高めることが一般的かと思います。

どれくらいの腕の角度で、どれくらいの力感で、どのタイミングで、どれだけ腕を伸ばすとボールがリングに収まるのか・・・もしも強すぎれば力を減らし、角度が付き過ぎればなだらかにと、一投ごとに微細な調節をしながら、何度シュートしても連続で決まるように、つまり再現性を極限まで高めるように練習するはずです。

また、これを達成するためには自分を高度に客観視すること、それが難しい場合は傍らで自分では気付かない問題点を指摘してくれる人の存在が大きな助けになるでしょう。目標に近づくために、必要なアドバイスを的確に与えてくれる存在は、どんな時でもありがたいものです。

短い時間で勝負の決する玉入れ競技でも、このフリースローのような方式で練習すれば効果が高まるのか? は分かりませんが、「数打ちゃ当たる」方式では成功率にバラツキが出てくる可能性が高くなるでしょうから、少なくともむやみやたらにプレーするよりはフリースロー方式の方が結果につながりそうですね。あとは時間との闘いです!

再現の先に

「より良き一回」を模索しながらフリースロー式に練習を繰り返していると、ある地点以降は、特別に一つひとつの動きを考えることなく、ある意味オートマティックに正しい動きが再現できるようになってきます。

実はこの段階に至ることこそが、練習において非常に大切です。

しかし意外とその大切さが意識されていないことも多いと感じます。

練習における、マイルストーンかもしれません。

もっと具体的に、別の場面で考えてみましょう。例えばダンスで振付を覚えているとして、初心者であればきっと、まずは右ひざをここの位置にこう動かして、それと同じタイミングで左足はこう伸ばして、で右手は・・・などと一所懸命に手順を覚え、頭の中をいっぱいにしながら、しかもチグハグに何とか成立させるのがやっとです。

しかしそれを何日間にも亘って何度も何度も繰り返していると、別段一つひとつの動きを頭の中で唱えなくても、つまり、頭を使わずに、勝手に動きが流れてくるようになるはずです。そうすれば、「ここはもっと音楽に合わせて」とか「この動きの時はもっと指先までピンと伸ばして」など、違うことに頭を使うことができるようになります。そうなれば、単なる動きの組み合わせから、よりリズミカルな動き、より美しい動きを追求することが可能になるはずです。

そのためにはやはり、頭を使わずにオートマティックに動きを再現する段階をクリアしていなければなりません。

応用を効かせる

このレベルに至ると、急な変化や高い即興性の求められる場面でも、応用を効かせて適宜対処できるようになることが想定されます。

バスケットの試合なら、ちょっと体勢が崩れても、あるいはいつもより遠い距離でも、またもし屋外でプレーしているなら風を計算に入れて・・・普段の訓練で培った基準値をもとに、その場の正解を瞬時にイメージできるようになっていきます。

さらに必要ならば、今度はそうした普段とは違うシチュエーションを想定した練習に取り組むこともできるでしょう。ネクストレベルに至った証です。

こうした、基準値という軸の確保と、応用に至る瞬時のひらめきを、「勘」と言い換えることもできるでしょう。

レベルが上がって気がつく基本の重要性

自分のレベルが高まるにつれて、尚更に基礎が大切だと気が付くのは、上記の「基準値」が関係しているからかもしれません。基礎があっての応用であるわけですし、そもそもイレギュラーをイレギュラーと認識するためには、自分の中に確固たるレギュラー=基準値が確立している必要があります。

それが確立する前の段階で、すぐに基礎を軽んじてしまい、したがって基準があやふやになっている状態では、より高みを目指すことは難しくなってしまうでしょう。

「だいたいこれくらい」のみを重ねていくと、本来の正確な尺度や分量から知らず知らず遠ざかっていることは良くあることです。時折、自分の基準値が正しいところにあるのかどうか、測り直してみることも必要かもしれません。

やはり「繰り返しを深掘りする」の回でも申し上げた通り、できるようになってからが本当のスタートなのですね!


いかがでしたでしょうか?

皆さんの普段の生活の中にも当てはめられそうなことはございましたでしょうか?

分かっているつもりのことでも、もう一度そこに立ち返り、確認する。これはスズキ的アプローチのとても重要な要素のひとつです。

もしも「イイナ」と思ったら、早速実行をお忘れなく。

ではまた次回まで。

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