
第7回 デジタル教育は子どもの脳に何をもたらすのか
―増えるデジタル学習と、脳への影響を考える―
東北大学
認知行動脳科学
細田千尋
近年、学校教育の現場でタブレット端末やAIを活用した学習が急速に広がっています。小学生のころからスマートフォンやタブレットに慣れ親しむ「デジタルネイティブ」世代が登場し、家庭でも学習でも、子どもたちが画面に向かう時間(スクリーンタイム)は確実に増えています。
文部科学省や民間の調査によれば、日本では小学校高学年の約4割、中学生の約7割がスマートフォンを所有しているといいます。
一方で、「画面の見すぎが子どもの脳発達に悪影響を与えるのでは」と不安を抱く保護者や教育関係者も少なくありません。実際、デジタル機器が子どもの脳機能や学習にどう影響するのかについては、いまも議論が分かれています。
ここでは、脳科学の知見をもとに、タブレット学習やAI教材などのデジタル教育が脳に与えるプラス面とマイナス面を中立的に見ていきます。
世界最大規模の脳研究が示す「使い方次第」
米国の「ABCD研究(Adolescent Brain Cognitive Development)」は、世界最大規模の児童コホート研究です。1万人以上の子どもを10年以上追跡し、脳画像とデジタルメディア利用の関係を調べています。
プロフィール
細田千尋
東北大学 加齢医学研究所 認知行動脳科学研究分野 准教授。
東北大学大学院情報科学研究科 准教授。
東京医科歯科大学博士課程修了。博士(医学)。内閣府主導ムーンショット型研究開発事業プロジェクトマネージャー、内閣府・文部科学省が決定した“破壊的イノベーション”創出につながる創発的研究支援研究代表者など複数の国家プロジェクトの研究代表を務める。International symposium Adolescent brain & mind and self regulation Young investigators Award June受賞、成茂神経科学賞受賞など受賞多数。仙台市学習意欲の科学的研究プロジェクト委員。PRESIDENT にコラム「脳科学で考える世の中のウソ・ホント」 を連載中。NHK 「思考ガチャ」、NHK Eテレ「バリューの真実」、日テレ「カズレーザーと学ぶ」などメディア出演多数。近著に「脳科学が教える 一瞬で心をつかむ技術(PHP研究所)」


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