
東京大学名誉教授
精神科医師・医学博士
佐々木 司
今回も前回同様、楽器の演奏が心とその安定に与える影響について、私自身の経験からお話ししたいと思います。前回は、練習をサボりっぱなしだった私でも楽器を続けることができた3つの理由、「仲間ができて、心地よい居場所ができて、練習と合奏を楽しめて」についてお話しましたが、今回は受験勉強に疲れた時、その後大人になってから、楽器の演奏と練習がどう助けてくれたか、お話したいと思います。まずは受験勉強のお話からです。
Contents
受験勉強スタート
私が大学受験の勉強を本格的に始めたのは、入試の9カ月前、高3の5月末でした。
それまでは5月の文化祭準備に夢中で、そのあとオーケストラの演奏会もあったからです。ちなみに当時私の学校では、高3は軽食・喫茶の店を図書室で開くのが恒例で、私は食品・飲料の仕入れ担当でした。仕入先との交渉や入荷した品の確認、前売り券の販売が主な仕事で、文化祭前日に仕入れたケーキにカビを見つけ急ぎ取りかえさせたり、結構大変でした。
これらが終わり、いよいよ受験勉強に専念し始めたのが5月末、という訳です。
さらばバイオリン!
佐々木司(ささき つかさ)
東京大学名誉教授、公立学校共済組合関東中央病院メンタルヘルスセンター長、精神科医師・医学博士。小学校入学後よりスズキ・メソードでヴァイオリンを習う。東京大学医学部医学科卒後、同附属病院精神科で研修。クラーク精神医学研究所(カナダ、トロント市)に留学。東京大学保健センター副センター長、同精神保健支援室長(教授)、同教育学研究科健康教育学分野教授などを歴任。思春期の精神保健、精神疾患の疫学研究、学校の精神保健リテラシー向上などに取り組んでいる。日本不安症学会副理事長、日本学校保健学会常任理事、日本精神衛生会理事を兼務。

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